霊園墓地の大塚トップ >  お墓の話 其の八

お墓の話 其の八

 どんよりとした雲が少し早い入梅を思わせる五月の朝、我社の新年度を迎えるに当たって、気持ちの整理をする為にお墓参りに来てみた。(当社もお陰様をもちまして今期で六十五周年を迎えることが出来ました。)
  創業者の眠るお墓の前で手を合わせ、祖父がどのような気持ちでこの仕事を創めたのか、「お墓」と言うものをどのように思っていたのか、また、「お墓」は今後どうなって行くのか、と色々なことを考えてみた朝であった。


  少し硬い話で始まりまして大変恐縮致しますが、前記の通りお陰様をもちまして当社は今期六十五周年を迎えることが出来ました。これも偏に皆様方の御蔭と大変感謝致しております。

  そこで新しい期を迎えるに当たって、今回は「お墓」の現状と今後どのようになって行くのかを考えて見ました。
  日本人の現状での死後の形としては、新しくお墓を求めるか代々のお墓があればそこに眠ると考えられている方が大多数を占めると思います。現在は土葬ではないので昔の様に土に還ると言うわけには行きませんが、生まれ育ち生活をした土地に埋葬をされることを望まれる方が多いことには変わりがありません。しかし、現在「お墓」という考え方が少し変わって来てもおります。
「散骨」という言葉を最近は耳にすることが多くなってきました。インターネットで散骨と検索すると、数多くのサイトがある事に驚かされます。海では船に乗って沖に出ておこなったり、山では樹木の下にお骨をまいたり、またヘリコプターに乗っての散骨など形も色々と有るようです。特殊なものですと宇宙葬といって遺骨をカプセルに納めロケットで宇宙に打ち上げるというものまであります。いずれもお骨を粉末状にする等規制はある様です。

  また、最近ではお寺や霊園に自分の家の墓を持ってそこに埋葬するという従来のお墓ではなく、「合祀(ごうし)墓」や「納骨堂」という複数のお骨を合わせて納める形式のものも多くなって来ました。この形式のお墓が出来てきた背景を考えますと、少子化や高齢化が進み、お墓を求めても維持管理をしていくことに不安を抱く方が多くなってきたこと、また環境への配慮等で、墓地としての土地が不足し、新しい墓地を作る事が困難になってきたことが挙げられます。

  このような現状を見てみますと私の石屋としての仕事の場が将来なくなってしまうのではと不安を抱く事になってしまうようですが、私としてはそのようには思っておりません。私は仕事の中でこれからお墓を建てられる多くの方々と接します。その方々がどのような気持ちでお墓を建てられるかを伺っていますと、お墓を建てる事の必要性と意味深さを感じます。また現在お墓を守っている方がそのお墓やそこに眠っている方を想う気持ちの深さなどをお聞きすると、自分の家のお墓を持つことの大切さをひしと感じることが出来ます。この気持ちは日本人だからと言うよりも全世界全人類共通のものであると思います。

  また石という素材も人工物でなく自然の物であり、硬いと言う事では不変の象徴物であると思います。
  そのような「お墓」を建てる仕事をさせていただくと、お墓という考え方や形状は時代と共に変化していくかもしれませんが、それを建てる方の気持ち、守る方の想いは変わらないものであると思います。

合掌

特集:正しいお墓のクリーニング

日本石材産業協会/全優石(認定 全国有料石材店)/全優石(埼玉支部)

  • お墓相談員
  • お墓ディレクター
    (1,2級)認定