2014年10月19日 日曜日 晴れ
こんばんは。東京、神奈川、埼玉、千葉、群馬、静岡にて、霊園と墓地をご案内し、お墓づくりのお手伝い(墓石の製造加工と、墓所への据付施工工事)をしております石材店の大塚のブログ「霊園とお墓のはなし」です。
本日、わたくしブログ担当Tはススキを見つけました。
よく見てみると、全体的には「まだまだこれから」という感じですが、一つ一つを比べてみると、まだ若い穂や、綿毛がすっかり開いてふわふわになっている穂もあります。
ススキは、薄や芒という字を使用しますが、茅や萱という字をしようする「かや」という名前でも有名です。昔のかやぶき屋根のある集落や町の周辺には必ず屋根を維持するための「茅場(かやば)」というススキの草原が広がっていたとか。茅場というと東京の地下鉄駅の名前にもなっている「茅場町」が思い浮かびますが、昔はここも茅場という草原だったのでしょうか。
「植物遷移」で考えた場合、草原の形態としての「ススキの草原」は一番進行したものになります。初期の草原にはススキは目に入っては来ません。草原が進んでいくと最後期にススキが広がってくるようです。そしてそのまま放っておきますと、赤松などの樹木が生え始め、雑木林に進化してしまいます。
弊社は墓石をは扱う石材店。つながりがあると言えるのかどうか、「幽霊の正体見たり、枯れ尾花」という江戸時代の句があります。尾花とは、馬などの尻尾のような形をした花ということで、ススキの別名でもあります。江戸時代の幽霊と言えば、やはり墓石のある墓場がイメージされます。幽霊と勘違いした人がいて、それをよく確認してみたら枯れススキの穂だった、という話ですが、この句が生まれたシーンは、はたして墓地だったのでしょうか。墓場だったかもしれませんし、そうではなかったかもしれません。
ところでこの句、元々は「化物の正躰見たり枯尾花」という句で、江戸時代中期の国学者で俳人の横井也有の俳文集『鶉衣』の中の一節が変化したものだとか。
いよいよ秋本番です。この土日は紅葉狩りに行楽地にお出かけされた方も多いかもしれません。紅葉の木々も美しいですが、ススキの穂もとってもかわいらしく美しかったですよ!今日は雑学の記事でした。