2016年2月10日 水曜日 晴れ
こんにちは。首都圏にて霊園と墓地をご紹介・ご案内し、墓石の製造加工と墓所への据付施工工事という「お墓作りのお手伝い」をしております石材店の株式会社大塚のブログ「霊園とお墓のはなし」です。
さて、お墓のある墓地を眺めてあるいてみますと、様々な墓所にていろいろな状況を見て取ることができます。お墓は長い間風雨にさらされるものですので、いくら石などでできているとは言っても風化の恐れはなくなることはありません。
前回「お墓の点検 花立て」に続きまして今回はお墓の香炉についてです。
こちらは古いお墓の香炉です。
このようにコンクリート製の香炉は、雨風による劣化が顕著にあらわれやすいのですが、ほんの20~30年くらい前まではたくさん流通していましたので、お墓にこういった香炉がある、という方は多いのではないでしょうか。(もちろん今でも流通はしており販売もしていますが、主流ではなくなってきています)
香炉は墓所のなかの部品の一つではありますが、メインの竿石の目の前、墓所の中央に配置されますので、ある意味お墓の顔、墓地全体を引き締める印象をもつ部材でもあります。きれいな香炉でお線香を焚くとご先祖様も喜んでくれるかもしれません。
そしてこちら。
角型の香炉なのですが、上辺の中央にひびが入っています。これは、ご供養心からお線香を多く焚かれることによる、熱によるヒビなんです。熱は上に進むもの。そして熱は石材を膨張させたりなどの力を加えていることになります。その結果、厚みの薄い箇所にひびが出てしまうというわけです。このままにしておきますと、ひびはどんどん進行してしまいます。
宗教宗派、檀家寺のお教え、家の流儀にもよりますが、石製の香炉では線香の束ひとたばでも一度に焚くには多いと言われています。線香の多さが供養心というわけではないと思いますので、少量ずつのお線香でもよろしいのではないでしょうか。また、一番良いのは防災という点からも線香が燃え終わるのを確認してからお墓を離れることと思うのですが、何十分も燃え終わるのを待つというのはなかなかできないと思います。火がついているとはいえ、少なめの本数であれば立ち去ったとしても心配は多くはありません。逆に、大目にお線香を焚かれて立ち去られた墓所では、煙がこうこうと立ち込めるだけでなく、香炉から炎があがっている、そんなシーンも時々見受けられます。おそらく、まさかそんなことになっているとは思ってもいないのではと思いますが、人のいない場所での炎はとても危険ですのでご承知おきくださいませ。
※お線香の量についてご心配の方は、檀家寺のご住職や墓地の管理者(管理事務所)など、専門の知識を持っている方にご相談、ご質問されるのが一番かと思います。
香炉の交換やメンテナンス、修理などありましたらお気軽に弊社までご連絡くださいませ。
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