2014年3月25日火曜日 晴れ
先日、埼玉県伊奈町にあります、伊奈町立郷土資料館に行ってきました。伊奈町の埼玉県道311号蓮田鴻巣線沿いにあり、弊社大塚もお世話になっております西光寺様のすぐ近くにあり、同じくお世話になっております明星院様からも近い場所にあります。桶川霊園からもほど近いんですよ。
なんと入館無料なのです。休館日は月曜日・木曜日・金曜日・国民の祝日(こどもの日・文化の日を除く)なのでご注意を。
重厚な長屋門をくぐると、中庭と母屋を改造した郷土資料館が見えてきます。
昔ながらの豪農の家の母屋、というようなたたずまいの立派な建物です。
土蔵の内扉を利用したという「郷土資料館修復覚」の額があります。この額によると、江戸時代の文政年間(1820年頃)に建てられたようです。
軒下にはさまざまな農機具や船なども置いてあります。
資料館側からみる門も立派ですね!
中庭には、江戸時代の高札を集めたものもあります。
調べてみると、こちらは慶應四年三月、明治維新にあたっての太政官からの「五榜の掲示」のようです。高札が5枚あるはずですが、一番手前のものは文字が消えてしまってました・・・おそらく第一から第五まである札の「第一札」だったのでしょうか?
↓第二札 徒党・強訴・逃散禁止
↓第三札 切支丹・邪宗門厳禁
↓第四札 万国公法履行
第五札 郷村脱走禁止
資料館の玄関前には↓こんなものも。何かの供養塔を兼ねた道しるべ石のようです。
石材店の人間としては、こういった石造りの歴史あるものには心惹かれてしまいます。
それでは建物の中に入ってみたいと思います。入るとすぐ右手に記帳がありました。いつ何人来たよ、と自分で記入します。
建物の中は見所満載でした。昔の道具がたくさん!宝の山です!
↓こちらは軽便ポンプ。軽くて使いやすいポンプ、という意味です。
↓こちらはサツマキリ。生のさつまいもを輪切りにする農具だそうです。
↓魚とりびん。昔はこのあたりの川でも魚を採っていたのですね~。
↓臼と杵。昔はどの家にもあったのでしょうか。
↓ねずみ取り器。こういった木製のものは初めて見ました。
↓観覧車にようなものが糸車。その左手前にあるのが糸巻器。
↓大きなよこびきの鋸や斧、鳶口、鉈など。
↓竹じょうご
↓こちらは唐箕。風力を利用して穀物を精選する農具。
↓わらうち
↓かまど
↓左から茶釜、五升がま、大がま
↓マブシアミキ。養蚕具のマブシ(人工藁)を作る道具。上部に藁を広げて挟み、ハンドルを交互に操作して、藁を折り曲げる。右は消しつぼ。
↓縄ない機
↓いろり、つるなべ、おたま、じざいかぎ
↓氷かき、洗いおけ、ところてんつき、たまごやき
台所の天井です。囲炉裏の真上です。梁などがすすで歴史を感じられる色合いになっていますね。
台所の土間から座敷を見ると・・・
なんだか資料館というよりも、今もふつうに誰かがくらいしていそうな雰囲気です。火鉢のところにおじいさんが座っていそうなたたずまいです。先ほど入ってきた玄関の方を見てみるとこんな感じです↓いまにもガラス戸をガラリと農作業を終えたお父さんが開けて返って来そうな雰囲気です。
玄関からすぐの座敷を見上げると↓こんな感じ。「田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家」感がたっぷりです。割烹着に頬被りをしたお母さんがお針仕事をしていそうなお座敷ですね。
さて、それではせっかくなので靴を脱いで座敷に上がってみたいと思います。
座敷にあがった様子は「伊奈町立郷土資料館に行ってきました その②」につづきます・・・。