2017年4月24日 月曜日
こんにちは。埼玉県上尾市に本社を置き、埼玉県だけでなく首都圏にて霊園と墓地をご紹介・ご案内し、墓石の製造加工と墓所への据付施工工事をしております石材店の株式会社大塚のブログ「霊園とお墓のはなし」です。
昨日23日の日曜日、弊社がいつもおせわになっています上尾駅東口すぐの場所にある遍照院様にて「大聖不動明王坐像 湯入れ式・鑿(のみ)入れ式」がありました。
遍照院さまでは、これから不動明王さまの大佛をつくられます。その「これからいよいよ作り始めます」という式典が湯入れ式や、鑿入れ式ということになります。
作られるのは、「大佛師」の称号を持っています松本明慶先生とそのお弟子さん達。
それでは、当日の模様を写真とあわせてご紹介いたします。
こちらは遍照院さまの入り口です。今日の式典の案内看板が出ていました。
そしてたくさんの方が詰めかけている本堂。そこにご住職と松本明慶先生が来られました。
内陣には大佛さまの「雛型」の不動明王さまがいらっしゃいます。お顔を布で隠れていましたが、布が外され、右手に剣を持たれます。剣は松本明慶先生みずから据えられました。
来賓として上尾市長はじめ多くの方が来られていました。松本明慶先生もご挨拶されていました。
本堂内での法要のあと、ひな形は本堂から境内に移動します。本堂内で法要に参加した皆さんも靴を履いて本堂前にてお不動様を待ちます。
湯入れ式と鑿入れ式は、滅多に体験できない式典なのだそうです。というのも「木造大佛を造立する際にしか発生しない式典」だからということと、木造大佛を造立する場合でも行わないケースもあるからです。
「木造大佛を造立する際にしか発生しない式典」とはどういうことかと言いますと、大佛をつくる際にしかこのような「雛型」を作ることがなく、お湯に入れて材料をばらす工程が発生しないからだそうです。
とても貴重な日に立ち会うことができました。なので、このように仏様が境内を輿に乗って練り歩く姿はなかなかお目にかかれるものではありません。
湯入れ式の会場に到着しました。紅白幕の後ろ側には大仏殿建立予定地があります。大佛さまの造立にあわせて、大仏殿も建立されます。
いよいよ湯入れ式。この雛型の不動明王さまは厚さ約3㎝の板の集合体です。「雛型」というのは、実際の大仏様の五分の一の寸法でこの仏像はつくられており、お湯に入れて接着剤を溶かし、バラバラになったパーツが実際の大佛さまの「設計図」になる。その為の工程がこの日というわけです。五分の一のレプリカですので、見た目で人間くらいのサイズの不動明王さまも、実際には高さ10mを越える大佛になる、というわけです。
頭部に続いて腕や胴体など、おおまかなパーツに分けられて次々に釜の中に入れられていきます。
松本明慶先生の一番弟子の方が丁寧にいろいろと説明してくれながら、進行されているので、とても興味深く、またそれぞれを理解していくことができました。わかりやすくてとても助かりました。
全てのパーツが熱湯に浸かると、一枚ずつ板が外れてきます。この板は肩から胸・腹部にかけてのパーツになります。
さて、お弟子さんたちが時間をかけて釜からパーツを一つずつ外していく中、「鑿(のみ)入れ式」も行われます。まずは鑿入れ式に先立って一人ひとり焼香を行います。
鑿入れ式とは、実際に大佛に使われる木材に参列者がそれぞれ願いを込めて鑿を振るう式典です。削り落とした木片はお守り袋に入れられ、お守りとしていただく事が出来ました。
さて湯入れ式。だいぶパーツが外れ、お湯から引き上げられて乾かされてきています。
↓こちらは実際の人間を大佛様と同じ縮尺にしたものです。五分の一サイズです。並べてみると、完成した大佛さまの大きさがよくわかりますね。こうしてみると本当に大きな大仏さまが出来上がるわけですね。実際には胴体や頭の中に入っての作業も行われるようです。
なかなかはがれない板は、松本明慶先生みずから小槌をたたいていました。
厚さ3㎝の板ですが、実際には5倍の15㎝の厚さの木材で再現されます。
これから約10年をかけて大佛が造立されます。完成すると日本一の大佛になるということで、いまからとても楽しみですね。
天候にも恵まれた春の日のすばらしい1日でした。
さて、遍照院さまと言えば、新しい墓域をこの春からご案内スタートしたばかりです(弊社は石材店なので宣伝もいたします)
駅からすぐという好立地なので、ご興味のある方はこちらの記事(・駅徒歩約3分のお墓、バリアフリーのゆとり墓所新区画。春の遍照院墓苑。)や
こちらのページ(遍照院墓苑の情報ページ)を是非ご覧ください。