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エッセイ お墓の話 其の二

其の二
〜現在のお墓の形〜

透き通るような秋晴れの日、二人の子供の小さな手を握りその大きな瓦屋根を見上げる。
  二束の線香に火をつけ、本堂に手を合わせてから我家の墓所へと足を運ぶ。
「パパどうして僕のうちのお墓ってみんなと違う形なの?」
  確かに我家のお墓は一般的な三段型のお墓ではなく、洋型石塔と宝篋院塔(ほうきゅういんとう)で、たまたま近くには何件か建ってはいるが、子供にはその宝篋院塔がとんがっていてとてもかっこ良く見えたらしい。
「これはね、おじいちゃんとひいじいちゃんが建てるときに一番良い形と思って建てたもので、お墓の形としては一番の形なんだよ。」
  あまり専門的な答では分からないだろうが、もう少しましな答え方が有るんじゃないかと思いながらも子供たちは変に納得した様で、ニコニコしながら掃除を済ませ、お花とお線香を供えお墓参りを済ませた。


 皆様もどうしてお墓ってこんな形をしているのかと思った事が有りませんか。
「お墓の話・その二」では、現在のお墓の形についてのお話をさせていただきます。

  まず、代表的なのが三段型の「和型石塔」と言われている石塔です。これは上から「竿石」・「上台」・「中台」の三段からなり竿石が“天”、上台が “人”、中台が“地”を表すと言われたり、竿石が寿命や健康、上台が“動産”いわゆる金銭や事業、中台が“不動産”家や土地財産などを表すと言われたりしていますが、基本的には一番安定した形状で、全て竿石の太さによって、高さ幅のバランスが決まっております。

  次に多く見られるのが横型の「洋型石塔」と言われる石碑で、これは、名前の通り西洋のお墓の形状から考え出された物であります。関東では昭和四十年頃に流行り出し我家でも石屋の墓地として時流に乗った形ということでその当時に建てましたが、今では大宮市営霊園のような芝生墓地などお寺様のイメージよりも 霊園でのイメージが強い形になっています。

  次は「五輪塔」と言われるもので、形状としては上から“楕円・半楕円・三角・丸・四角”からなり“空・風・火・水・地”を表し万象を構成する五大要素を意味します。また、四方正面といって前後左右がなく方位の吉凶を超えたものとされています。この形状は皆様が法事やお施餓鬼で立てられるお塔婆が有りますが、上部に切り込みが入っており、よく見ていただくと上から楕円・半楕円・三角・丸・四角の形になっておりますので、五輪塔と同じ形をしております。今度 お参りに行かれた時は是非とも注意して見て下さい。
  そして我家の建てている「宝篋院塔」ですが、、石塔としては最高位の形と言われています。これは四つの仏様を梵字で表し祀る形状になっており、宗派によって違いが有りますが我家では真言宗の形式で不動明王・不空成就如来・虚空蔵菩薩・阿弥陀如来を祀っております。

  今回は以上の四種類の説明で終りとしますが、今は形も素材もかなり自由に作られる方も増えており、生前の職業や趣味を反映させたお墓や(野球やゴルフ・スキー等)花を形どったもの、また宗教的には全く関係の無い形のモニュメントのようなお墓もあります。また、材質もガラスを使用したりと多種多様になっております。
  何れにせよお墓の形状はこれでなくてはいけないと言うような考えはなくなってきております。

合掌

2001年9月

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