2015年9月20日 日曜日 晴れ
こんにちは。埼玉県上尾市に本社を置き、墓石の製造加工と墓所への据付施工工事という「お墓づくりのお手伝い」をしております石材店の株式会社大塚のブログ「霊園とお墓のはなし」です。
今日からお彼岸です。みなさんはお彼岸にお墓参りはされますか?わたくしブログ担当のTは、彼岸を前に休日を使ってお墓参りしてきました。
さて今日の記事は、先日行きました上尾市平方にあります馬蹄寺さまにあります埼玉県指定天然記念物のモクコクと鈴木荘丹俳諧歌碑です。
馬蹄寺さまの入口から山門を通り、本堂の手前に大きなモクコクの木があります。
枝ぶりのよい、支えの柱がたくさんある大きな古木です。歴史のある樹木ですが、イキイキと生命力にあふれてますね。
案内看板があります。
県指定天然記念物 馬蹄寺のモクコク 昭和7年3月31日
このモクコクの幹回りは約2.08メートル、樹高8メートルあり、県内でもこれだけの巨木はめずらしいといわれている。
つばき科の常緑高木で日本の南西部の産地に自生するほか、朝鮮半島南部・台湾・中国大陸・インドに分布し、大木ともなるが庭木としても用いられている。
材質は堅く紅色をなしていて床柱や細工物などに使われている。
開花期は6月から7月頃で白色の花をつける。樹齢650年頃と推定される。
昭和60年12月1日 埼玉県教育委員会 上尾市教育委員会 馬蹄寺
※以上、案内板より引用しました。
樹齢推定650年ということで、歴史を感じさせる太く表情豊かな幹です。
石碑と石柱があります。
こちらが鈴木荘丹俳諧歌碑です。
上尾市指定有形文化財 鈴木荘丹俳諧歌碑
上尾市大字平方2077番地 馬蹄寺 平成12年3月28日 指定
鈴木荘丹は享保17年(1732年)江戸の商家に生まれ、名は伊良、俳号は荘丹(そうたん)のほか、菜窓(さいそう)・荘郎(そうろう)・能静(のうせい)・石菖(せきしょう)なども用いました。荘丹は松尾芭蕉十哲の一人服部嵐雪を祖とする雪中庵三世の大島寥太の高弟で、送炭の著した書には、「蕉翁句解参考」「嵐雪発句撮解」、室井其角(きかく)の俳諧注釈である「晋子発句撮解」などが有名です。荘丹は、晩年、鈴谷村(与野)に居を構え川田谷村(現桶川市)在住の門人菜英のもとに度々往来していましたが、ここ平方の俳友、呑江(どんこう)宅にも良く立ち寄っていたようです。文化12年(1815年)2月14日同宅で亡くなっています。享年は84歳。墓は与野鈴谷(さいたま市)の妙行寺にあります。
鈴木荘丹俳諧歌碑は、ここ馬蹄寺で長らく所在不明でしたが、鐘楼付近で発見され、モクコク(県指定天然記念物)の樹下に置かれました。歌碑は、送炭が死去する前年の文化11年に建立され、正面に歌が一首、側面に紀念銘がそれぞれ刻まれています。
この歌碑は荘丹自筆と考えられ、平方における活動を示すものであり、歌題「安心(あんじん)」は、荘丹の信条で「俳諧に遊び、楽しむことも、衣食住をないがしろにしてはいけない」という意味です。江戸時代の上尾の文化を考える上で貴重な資料です。
平成13年6月30日 上尾市教育委員会
※以上、引用しました。
安心
俳諧の奥ハ 楽し支(き)道奈(な)れ登(と) 踏堂(た)可へ帝(て)者(は)到ら連(れ)ぬ
奈里(なり)
右下に、八十三叟 菜中閒人
と確認できます。 俳諧の奥は楽しき道なれど、踏みたがえては到られぬなり。「俳諧に遊び、楽しむことも、衣食住をないがしろにしてはいけない」ということです。俳諧に限らず現代にも十分さまざまなことに当てはめられると思います。
それにしてもとても美しい彫刻文字ですね。
県天然記念物のモクコクと鈴木荘丹の俳諧歌碑。歴史と文化の跡を今に残す馬蹄寺。おすすめのお寺さまです。
(以前の記事、・上尾市平方 馬蹄寺の徳本行者六字名号供養塔)
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